2007/06/19(
Tue
)
「共産党病院」の医療事故を平然と≪擁護≫してやまない「自由法曹団」
私事で恐縮だが、小生が結婚した10数年前のこと、親戚の一人がガンで亡くなった。そのため、その親族からはだれも披露宴に出席しなかったが、手術を執刀され亡くなった先の病院が、実は名うての「共産党病院」であったと小生が知るに至ったのは、ごく最近のことである。一家のもとには、なぜかその後も選挙のたびごとに「日本共産党」から投票依頼の電話がかかるようになったという。当人たちは、その病院が共産党系かどうかという認識はほとんど持ち合わせていなかったようだ。ただ単に自宅から近かったというのが受診の理由である。<もしそんな病院でなければ‥>と、あらためて私は思った。
日本共産党系・全日本民医連に加盟する病院は、選挙ともなると、病院職員をあげて、共産党一党支援活動を行うので、医療事故が多発する傾向にある。とんでもないことだ。だがそうした医療事故でも、共産党員弁護士からすれば、擁護しなければならない支援の対象となるようだ。以下は、“日本共産党の弁護士部隊”と見られる「自由法曹団」(団長・松井繁明)がごく最近までネット上で公開していた論文で、あるブログ(
http://diary.jp.aol.com/jppwe6zu/
)でその矛盾を指摘されるや、同団体が即座に「削除」してしまったという“いわくつきの代物”である。当サイトでも謹んで「引用」し、公開させていただく。
●団通信1231号(2007年3月21日)
医療事故を口実とした医療機関への攻撃
東京支部 小 口 克 巳
1 系統的な攻撃
国労、日教組などの労働組合の弱体化、堀越事件などにみられる公務員労働者の政治活動への攻撃など進歩的勢力に対する攻撃が系統的に行われてきました。
民主的な医療機関の連合体である民主医療機関連合会(民医連)は、全国100数十の病院の連合体で、無差別、平等の医療を目指し、平和と民主主義を目指す有力な進歩勢力としてとりわけ地域の信頼を勝ち取ってきました。数年来、医療事故を口実とした民医連に対する警察権力の攻撃が強まっています。
2 患者の権利の前進と医療事故解決のあり方
かつて医療機関における過誤は問題として明るみ出ることはむしろ少なく、真実究明も困難でした。しかし、患者の権利意識の前進や医療問題に取り組む弁護士の努力もあり、医師の責任が問われることも出てくるようになりました。
民医連は、医療事故について患者の人権を基礎として積極的に事実を明らかにして被害救済を呼びかけてきました。仮に医師、医療機関に責任がある場合には当然の対処であり、また、責任がない場合でも真実究明と患者への誠意ある説明は重要なものです。
3 医療事故を刑事事件に仕立て上げる
こうした民医連の姿勢にもかかわらず、民医連を標的にし、その信頼を揺るがそうとしているとみざるを得ない事態が生じているのです。東京のO病院では、徒歩で来院したてんかん患者に抗てんかん剤投与後原因不明で嘔吐・窒息で死亡した事故がありました。
警察は、事故届け出後直ちに病院に駆けつけ、その後送検に至るまでなんとしてでも刑事事件に仕立て上げようと長期にわたり、極めて「熱心な」捜査を続けました。抗てんかん剤の副作用見落としとして刑事事件に仕立て上げようとしたのです。取り調べの中では、看護師に対し、人一人が死んでいるんだ、反省することはないのかと怒鳴り散らしながらの追及を続け、良心的な医療従事者の誠実さを逆手にとって過失を組み立てようとしたのです。実際には、処方した抗てんかん剤には、能書(のうしょ)には勿論、指摘されるような副作用は報告されておらず、予期できない出来事だったのです。警察の長期かつ熱心な捜査とは裏腹に送検後わずか1週間後に嫌疑不十分で不起訴となりました。
東京近郊のM病院では、入院患者の清拭中、患者が動いて人工呼吸器の気管チューブがわずかに動いたと思われる患者が一時呼吸不全になり、3ヶ月後に多臓器不全で死亡したのですが、その事案でも同様のことがありました。患者の自己抜管への対処に不足があったというのです。
主治医の取り調べでは、気管チューブの自己抜去と患者死亡との因果関係が100パーセントないことを証明せよ、そうでなければ事故として届け出義務がある」などとして激しい追及をしてきました。認めないと取り調べは終わらないと怒鳴り散らし、六時間以上にわたる取り調べで医師法違反を認めろと言うわけです。インテリの医師にとってはこんな扱いをされるのは初めての経験だったわけです。この件も、因果関係の側面からも医師、看護師の処置の側面からも、届け出義務の側面からも刑事事件とはなり得ないものでした。
こうした事例は全国にいくつも発生しています。
4 マスコミと一部政治勢力の宣伝
こうした「事件」の特徴はマスコミ報道がしばしばなされ、しかもことさら病院に悪印象を与える間違った内容を含むものとなっています。情報の発信元は警察としか考えられず、担当警察官に面会して問いただしてもマスコミリークを否定しません。さらには、マスコミ報道を追いかけるように一部政治勢力のビラや出所不明の謀略ビラが出されことさらに革新政党と結びつけながら、意図的な悪宣伝がなされているのが特徴です。あたかも、警察と一部政治勢力との共同作業のようです。
O病院の件では、事故発生直後、送検前、送検時など幾度もマスコミ報道がされ、地域での一部政治勢力のビラ宣伝、「O病院の事故を知っていますか」などと言って回る各戸訪問さえ行われました。これに対して病院では、意思統一してこれに対する反撃をしました。
今年の1月16日に代々木病院で発生した原因不明の死亡事案について、警察への事故届けのあと一日もたたないうちにFテレビが駆けつけるなどマスコミの動きは極めて迅速で、医療過誤なのではないかとの報道がされました。他の重大事案が報道すらされない中で異例の報道姿勢と言わざるをないものです。
警視庁には医療問題を専門とする部署があるとみられ、また、検察庁にも医療問題を専門とする担当検事が設置されているようです。しかし、医療事故全般の捜査と言うより民医連を強く意識した捜査を続けていると言わざるを得ません。
5 選挙を前にして
前述のO病院、M病院の例は、どちらも05年の都議会議員選挙などの地方選挙直前にいきなり動き出し、マスコミ報道やビラでの悪宣伝も行われました。今回、革新勢力の候補として都知事候補に東京民医連副会長の吉田万三氏、日本共産党の候補者として谷川智行氏が立候補していますが、2人は民医連のベテラン、新進の歯科医師・医師です。
民医連を攻撃し、また、それを革新政党への非難と結びつけるという形で、今後選挙前までに新たな攻撃が始められています。
上記も含め攻撃を受けている各事案では、全国の団員、団事務所が体制をつくって力を尽くして対処に当たっています。各地の団員の奮闘、またご理解と協力を呼びかけるものです。(以上・引用)
ちなみに、上記O病院は、東京の大田病院のことと思われ、大田病院からは当時、同病院出身の共産党候補が立候補していた。この論文は、“共産党の弁護士部隊”と見られている団体(自由法曹団)の弁護士が、“身内”の共産党病院で起こった医療事故について、「こうした事例は全国にいくつも発生しています」などと、あからさまにエクスキューズ(=言い訳)している内容としてたいへん興味深い。
日本共産党系・全日本民医連に加盟する病院は、選挙ともなると、病院職員をあげて、共産党一党支援活動を行うので、医療事故が多発する傾向にある。とんでもないことだ。だがそうした医療事故でも、共産党員弁護士からすれば、擁護しなければならない支援の対象となるようだ。以下は、“日本共産党の弁護士部隊”と見られる「自由法曹団」(団長・松井繁明)がごく最近までネット上で公開していた論文で、あるブログ(http://diary.jp.aol.com/jppwe6zu/)でその矛盾を指摘されるや、同団体が即座に「削除」してしまったという“いわくつきの代物”である。当サイトでも謹んで「引用」し、公開させていただく。
●団通信1231号(2007年3月21日)
医療事故を口実とした医療機関への攻撃
東京支部 小 口 克 巳
1 系統的な攻撃
国労、日教組などの労働組合の弱体化、堀越事件などにみられる公務員労働者の政治活動への攻撃など進歩的勢力に対する攻撃が系統的に行われてきました。
民主的な医療機関の連合体である民主医療機関連合会(民医連)は、全国100数十の病院の連合体で、無差別、平等の医療を目指し、平和と民主主義を目指す有力な進歩勢力としてとりわけ地域の信頼を勝ち取ってきました。数年来、医療事故を口実とした民医連に対する警察権力の攻撃が強まっています。
2 患者の権利の前進と医療事故解決のあり方
かつて医療機関における過誤は問題として明るみ出ることはむしろ少なく、真実究明も困難でした。しかし、患者の権利意識の前進や医療問題に取り組む弁護士の努力もあり、医師の責任が問われることも出てくるようになりました。
民医連は、医療事故について患者の人権を基礎として積極的に事実を明らかにして被害救済を呼びかけてきました。仮に医師、医療機関に責任がある場合には当然の対処であり、また、責任がない場合でも真実究明と患者への誠意ある説明は重要なものです。
3 医療事故を刑事事件に仕立て上げる
こうした民医連の姿勢にもかかわらず、民医連を標的にし、その信頼を揺るがそうとしているとみざるを得ない事態が生じているのです。東京のO病院では、徒歩で来院したてんかん患者に抗てんかん剤投与後原因不明で嘔吐・窒息で死亡した事故がありました。
警察は、事故届け出後直ちに病院に駆けつけ、その後送検に至るまでなんとしてでも刑事事件に仕立て上げようと長期にわたり、極めて「熱心な」捜査を続けました。抗てんかん剤の副作用見落としとして刑事事件に仕立て上げようとしたのです。取り調べの中では、看護師に対し、人一人が死んでいるんだ、反省することはないのかと怒鳴り散らしながらの追及を続け、良心的な医療従事者の誠実さを逆手にとって過失を組み立てようとしたのです。実際には、処方した抗てんかん剤には、能書(のうしょ)には勿論、指摘されるような副作用は報告されておらず、予期できない出来事だったのです。警察の長期かつ熱心な捜査とは裏腹に送検後わずか1週間後に嫌疑不十分で不起訴となりました。
東京近郊のM病院では、入院患者の清拭中、患者が動いて人工呼吸器の気管チューブがわずかに動いたと思われる患者が一時呼吸不全になり、3ヶ月後に多臓器不全で死亡したのですが、その事案でも同様のことがありました。患者の自己抜管への対処に不足があったというのです。
主治医の取り調べでは、気管チューブの自己抜去と患者死亡との因果関係が100パーセントないことを証明せよ、そうでなければ事故として届け出義務がある」などとして激しい追及をしてきました。認めないと取り調べは終わらないと怒鳴り散らし、六時間以上にわたる取り調べで医師法違反を認めろと言うわけです。インテリの医師にとってはこんな扱いをされるのは初めての経験だったわけです。この件も、因果関係の側面からも医師、看護師の処置の側面からも、届け出義務の側面からも刑事事件とはなり得ないものでした。
こうした事例は全国にいくつも発生しています。
4 マスコミと一部政治勢力の宣伝
こうした「事件」の特徴はマスコミ報道がしばしばなされ、しかもことさら病院に悪印象を与える間違った内容を含むものとなっています。情報の発信元は警察としか考えられず、担当警察官に面会して問いただしてもマスコミリークを否定しません。さらには、マスコミ報道を追いかけるように一部政治勢力のビラや出所不明の謀略ビラが出されことさらに革新政党と結びつけながら、意図的な悪宣伝がなされているのが特徴です。あたかも、警察と一部政治勢力との共同作業のようです。
O病院の件では、事故発生直後、送検前、送検時など幾度もマスコミ報道がされ、地域での一部政治勢力のビラ宣伝、「O病院の事故を知っていますか」などと言って回る各戸訪問さえ行われました。これに対して病院では、意思統一してこれに対する反撃をしました。
今年の1月16日に代々木病院で発生した原因不明の死亡事案について、警察への事故届けのあと一日もたたないうちにFテレビが駆けつけるなどマスコミの動きは極めて迅速で、医療過誤なのではないかとの報道がされました。他の重大事案が報道すらされない中で異例の報道姿勢と言わざるをないものです。
警視庁には医療問題を専門とする部署があるとみられ、また、検察庁にも医療問題を専門とする担当検事が設置されているようです。しかし、医療事故全般の捜査と言うより民医連を強く意識した捜査を続けていると言わざるを得ません。
5 選挙を前にして
前述のO病院、M病院の例は、どちらも05年の都議会議員選挙などの地方選挙直前にいきなり動き出し、マスコミ報道やビラでの悪宣伝も行われました。今回、革新勢力の候補として都知事候補に東京民医連副会長の吉田万三氏、日本共産党の候補者として谷川智行氏が立候補していますが、2人は民医連のベテラン、新進の歯科医師・医師です。
民医連を攻撃し、また、それを革新政党への非難と結びつけるという形で、今後選挙前までに新たな攻撃が始められています。
上記も含め攻撃を受けている各事案では、全国の団員、団事務所が体制をつくって力を尽くして対処に当たっています。各地の団員の奮闘、またご理解と協力を呼びかけるものです。(以上・引用)
ちなみに、上記O病院は、東京の大田病院のことと思われ、大田病院からは当時、同病院出身の共産党候補が立候補していた。この論文は、“共産党の弁護士部隊”と見られている団体(自由法曹団)の弁護士が、“身内”の共産党病院で起こった医療事故について、「こうした事例は全国にいくつも発生しています」などと、あからさまにエクスキューズ(=言い訳)している内容としてたいへん興味深い。